若手会会長挨拶

 本年7月に鈴木祐麻前会長(山口大学)の後を受けて会長を拝命いたしました,日本大学の朝本と申します。

 来る2022年に15周年の節目を迎える海水学会若手会ではこれまで,市村重俊先生(神奈川工科大学),石川匡子先生(秋田県立大学),外輪健一郎先生(京都大学),松本真和先生(日本大学),山中真也先生(室蘭工業大学),そして鈴木先生へと会長のバトンが受け継がれてまいりました。その間,下記年表のとおり「若手の集い」,「学生研究発表会」,「企業研究会」,「海水・生活・化学連携シンポジウム」などのイベントの他,日本海水学会誌における「フロンティア研究論文」の立ち上げなど,多様な活動が展開されてきました。

 2001年:後藤雅宏先生(九州大学)を世話人として若手の集い(交流会)を開催

 2004年:第4回若手の集いで講演会を開催

 2006年:第6回若手の集いで工場見学会を開催

 2007年:若手会が正式に発足してシンポジウムを開催

 2009年:技術交流ポスターセッションを企画・運営(2014年からは学会本体の企画に変更)

 2010年:学生研究発表会を開催

 2010年:第10回若手の集いを開催

 2014年:第1回海水・生活・化学連携シンポジウムを開催

 2017年:学会誌で特集号「フロンティア研究論文」を企画

 2017年:第4回海水・生活・化学連携シンポジウムで小学生を対象とした理科教室を開催

 2018年:第9回学生研究発表会で企業研究会を開催

 2019年:第10回学生研究発表会で記念講演会を開催

 2019年:第6回海水・生活・化学連携シンポジウムを開催

 2021年:第12回学生研究発表会(同時双方向でのオンライン形式)を開催

 こうした栄えある若手会の会長の重責を拝命し,身の引き締まる思いが致します。今後とも,変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 さて,私が日本海水学会の行事に初めて参加したのは本学の津田沼キャンパス(千葉県習志野市)で開催された第63年会(2012年6月)でありました。その後,2015年の7月に若手会幹事となり,第9回学生研究発表会のチェアマンなどを務め,2017年に副会長を拝命いたしました。これらの活動を通して感じた若手会の強み,それは企画力と行動力の高さです。入会資格に年齢制限のない若手会では,30歳前後の最若手層の方々から40歳前後の中堅層,およびベテラン層に至るまで幅広い年齢層の方々が一丸となって会の活動に従事されています。こうした組織構成こそが,柔軟な発想に基づく企画力とそれを実現するための行動力を生み出している要因の一つであると考えております。ただ近年,研究環境の変化に伴い大学・企業の若手研究者の学会離れが進んでいるとの指摘もあり,海水学会若手会も例外ではないと感じております。こうしたなか,2020年に鈴木会長(当時)の呼びかけのもと,有志により「若手会のこれからを考える会」が発足され,今後の若手会のミッションなど様々な議論を重ねてまいりました。今後も持続可能な組織として若手会が一層の発展を遂げるよう,全力を尽くす所存です。

 最後になりましたが,海水学会若手会では引き続き新規会員を募集しております(年齢制限はございません)。若手会の目的,活動内容等にご賛同いただけたら是非,入会をお願い致します。
 今後も海水学会若手会へのご支援,ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。

2021年7月
日本海水学会若手会 会長 朝本 紘充